OLの簿記1級まで解説日記

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簿記2級の新範囲「期末棚卸資産に含まれる未実現利益の消去」 詳しく解説!


こんにちは

ココです。

 

今回は、新しく簿記2級の範囲に入った連結の期末棚卸資産に関する仕訳を紹介します!

わかりやすいようにダウンストリーム(親会社から子会社へ売ったとき)で説明します!

 

私は、最初この処理に出会ったときちゃんと理解できておらずただ仕訳を覚えて解いてました(笑)

 

親会社から子会社へ売った期末商品を減らすためにお馴染みの決算仕訳 商品○円 /  売上原価○円の逆仕訳で減らすということは、わかりました。

ではなぜ親会社から仕入れた期末商品全額でなくて利益分だけ減らすのか疑問をもっていました。

私と同じように悩んでいる人もいるかもしれないので簡単に説明していきます!

 

  • 例題

親会社は、子会社の株を100%取得している。

親会社は、商品を800円で仕入れた後、子会社に1000円で売っている。利益率は、20%です。

その後子会社は、外部へ商品2000円で売上げている。

子会社の期末棚卸高100円は、すべて親会社から仕入れたものである。

 

  • 解説

このとき親会社と子会社であった取引をすべて消去しないといけません。

下の図のように単純に親会社と子会社の損益計算書を合計したものからあるべき姿の数値に変えなければなりません!

つまりあるべき姿は、外部へ売り上げた収益と仕入れた費用だけにする必要があり内部取引は、仕訳をして消去しないといけません!

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①親会社の売上と子会社の売上原価を相殺します。

 

勘定科目の仕入を使わず売上原価なのは、個別貸借対照表作成後だからです。

仕訳:売上1000 /売上原価1000

この仕訳で売上の修正完了しました!外部へ売った額だけになっています。

売上原価は、あと少し。

この仕訳を加えると以下のようになります。

(仕訳で売上原価を使用していますが図のようにP/Lの報告式で表したら仕入の部分が減ったことになります)

 

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②子会社の期末棚卸高の未実現利益の消去

期末商品の金額が増えるほど売上原価が小さくなります。

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まだ子会社の期末棚卸高100円には、余分に親会社の利益20%分が含まれているため売上原価に振り替える仕訳をしないといけません。

 

期末棚卸高100円×利益率20%=20円

仕訳:売上原価20 / 商品20

 

この仕訳によって売上原価が20増えた 800→720に

        期末棚卸高が20減って 100→80に修正されました!

 

これで完成です!

 

まとめ ①親子間での売上仕入を消去! 売上○/売上原価○

    ②期末棚卸高の親会社分の利益を消去! 売上原価○/商品○

 

    この二つの仕訳を覚えておいてください!

 

期末商品棚卸高の内部利益消去の仕訳といえば、②のことになります。

理解しやすいために①の部分もセットで解説しました。

試験では、①と②必ず一緒に出題のため二つともできるようにしときましょう!

 

簿記一級勉強中の人は、アップストリーム、税効果会計、100%支配ではない時子会社が絡んだ仕訳も必須です!!

 

今回の解説は、以上になります。

 

解説してほしい論点があればコメントください!

 

また、ブログで解説した論点は、動画でも解説して投稿する予定です。

出来次第ブログにも載せる予定なのでみてくださいね。

載ってなかったら編集中です(笑)